毎日使う車は少しずつ疲れた感じになって来ます。手入れの方法がわからないし大きい車は機械で洗うのがやっぱり楽ですし時間も短くて手軽でしょうが楽したらちょっとした落とし穴があったりします。いつもお世話になっているお客様で予約されていましたが順番待ちで少しお待たせしました。久しぶりに拝見しました所、塗装は細かな小傷も有り機械による洗車で逆に汚れが蓄積してる様でした。ルーフには不明のブツが全体を覆っています。ボンネットにも沢山付いていて近所で吹き付け塗装のミストでも被ったのでしょうか?大切にされてるので残念な状態です。全体的にもボケて艶が落ちている状態でしたがあれこれ調整してここまで回復しました。磨き込むと車の価値が全く変わります。パッと見た瞬間だけの小手先のテクニックではありません。じっくり見て下さい、細部に至るまでプロが磨いた仕上がりは同じ車とは思えない程美しくなります。

普通に使用しているのに気づいたらシミの様な鱗状になっていて残念な状態になってた。

何をしても取れないので相談される事があります。コーティングをしてあるのに何故こうなるのか?トラブルはコーティング後でも起こる事があります。10年位前のまだガラスコーティングが途上にあった時期に施工直後に雨に当たり一晩で無数のシミが出来て驚いた事がありました。慌ててシミを取り除き何とか納めた事がありましたがどうしてそうなったが全くわかりません。全国的に同じ案件が続発したのでトップコートなる犠牲膜を上に乗せて施行するやり方が誕生しましたが近年ではコーティングの開発も進みその様な施行方法は余りやらなくなりました。今回施行した車両ですが白く濁って艶が全くありません、よく見たらウロコ状にシミが張り付いています。

しかしこの車両はひと月前にコーティングを施行されたそうです。水を掛けてみると弾き方でワックスで撥水しているかコーティングのフッ素で撥水するかほぼ判別できます。洗車機などで洗い続けるとワックス成分が酸化し油で水が弾かれてる様に見えます。ガラスにも鱗がびっしり付いています。コーティングを施行していない箇所もこの様になっているのは洗車機によるトラブルか、放置して雨に当て続けた事が原因かも知れません。しかしコーティングをして然程時間が経っていないので洗車機を掛けまくってもこんなに直ぐにこの状態になるのか?何かの要因でガラスコーティングが起こした初期のトラブルなのかも知れません。

駐車場に放置されてた場合にもこの様なシミが出来たりしますが新車でも長期在庫車でもシミがこびり付きます。コレは違う車両ですがシリカ成分がこびり付き風呂場の鏡に付いのと同じミネラル成分が固まった状態です。1年程全く洗車しなかったそうですが正直に言ってもらえただけでもありがたいと思います。

言い掛かりを付けよと思えば何とでも言えます。コーティングしてあるのに何故こうなったなどと好き放題文句を言う人も居るかも知れません。自己責任で洗車機を使用するとか変に安心して洗車を全くしないのではどんなトラブルが起こしてもおかしな事ではありません。

ディーラーで施行した車両がトラブルを起こしてその後始末をした事がありましたが水の弾き方、樹脂部分の状態、水の流れた跡など確認した所、洗車機でのワックス洗車を繰り返してたそうです。それってダメなんですか?と逆に言われました(笑)

施行後の説明をしっかり伝えていなかったのも原因だったと言う事です。

全体に付いていたウロコを綺麗に磨きガラスに付いたウロコも取り除き2日間の作業工程を終えました。

コーティングがしてあるから安心ではなく適度な間隔で洗車をし特別な手入れは必要ありませんが過信しないで定期的にメンテナンスに入庫して頂くのがよろしいと思います。

前オーナーが年配の方で走行は僅かですが加齢臭の様な独特の臭いが気になりとても運転出来ないそうで室内の消臭を依頼されました。

確かにエアコンを付けると2秒後に独特の汗臭い嫌な臭いがしますが、室内も独特の臭いがしますのでこの時点ではエアコンは然程酷く感じませでした。室内を徹底的に掃除と臭いの分解をしてくれるバクテリアを使い一週間消臭の処理を施してみました。

エアコンのエボバレーターンを洗浄し室内にガス化させた消臭剤を1時間程炊いて完全に消臭される事を目標にしましたが室内の臭いが消え返ってエアコンの微妙に残る臭いが気になり出しました。

エアコンのエボバレーターは取り出す事が難しくコスト的にもバラしの作業はやらないのでこのまま何とか臭いを消したいと試行錯誤してみました。

未だかつてここまで臭いが頑固な車は初めてかも知れません。恐らくカビやらが張り付いてしまってるのでしょか?エバポレータの洗浄を4回行い、ダクトも全て洗浄しようやく殆ど臭いが無くなり、正確には微妙にまだ臭いがするそうですが作業的にはバラし以外の方法はかなり試しましたが壊す訳には行かないので安全第一に行います。

そう言うわけで微量な臭いは一旦、経過観察と言う事で最初から比較すると格段に落ち着いたので納める事にさせて頂きました。

因みにエバポレータをバラすにはダッシュボードなど全て外す大掛かりな作業になり、予算を大幅に増やさないといけませんので現実的ではありません。現状では最大限の施行と思います。

自分のイメージでカラーをコーディネートしてラッピングを楽しむ事で新たな刺激を求めています。天井にシートを載せてイメージを確認してみます。ランピンのシートの材料が世界的に不足してる為好みのカラーが入手しにくい状況が続いてるそうです。何時もならエィブリ製のラッピングシートですが数ヶ月待ちの状況で今回は仕方なくドイツ製のシートを準備。ルーフをゴールドに。純正ではシルバーの天井が存在しますがゴールドは全くのオリジナルホンダのミラーは何時施行してもやりにくく、小さいクセに造形が複雑で何度もやり直し。お客様は簡単に言われますがミラーの施行は非常に難しい箇所です。

つぎの車両はグレーにブラックのルーフ。とても良く似合っていてオリジナルで設定がありそうで無いセンスの良い一台に。